目の前で起きた現実
マリンスポーツを始めて15年以上が経ちました。
川や海の美しさ、自然の恵みを存分に楽しんできた一方で、私は何度か事故の現場に居合わせたことがあります。
その度に感じるのは、「ほんの少しの注意で防げたはずなのに」という悔しさと、「一人でも多くの人に知ってもらいたい」という強い想いです。
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共通していた恐ろしい事実
私が目撃した事故には、共通していることがありました。
「ライフジャケットを着用していない」
そして何より恐ろしいのは、おぼれてしまうと身体は川底に沈んでしまうということです。
数年前のゴールデンウイークのことです。
ライフジャケットを着用せず川に入ってしまった男性が、あっという間に沈んでしまったのです。
慌てて救助に向かいましたが、水面からは何も見えません。
当日は見つけられませんでした。
翌日、消防のヘリコプターが川面ギリギリまで近づいてきたかと思うと、消防のダイバーが潜り、わずか数分で引き上げました。
水の事故は川だけではない
海でも同じことが起きている
以前、水上バイクで海に出た時のことです。
その日は波が高い状態。
私も苦戦しながら乗っていると、サーファーの方が流されてしまっているのを見かけました。
救助をしたくても私の技術で救助するのは想像以上に困難でした。
一度浜辺に戻り、他の仲間に伝えて再度救助に向かおうと思ったのですが、幸いその時はサーファーの方が自力で浜辺に戻られてきました。
聞けば2キロ以上も流されてしまったとのこと。
潮の流れの速さに驚きました。
もし自力で戻ることができなかったら…と考えると、今でもぞっとします。
海と川、環境は違えど水の事故の恐ろしさは共通しています。
見た目以上に危険
川や海は急に深くなったり、流れが急になる場所があります。
穏やかに見える水面の下で、複雑な流れが発生していることも少なくありません。
「泳ぎは得意だから大丈夫だろう」という油断が、取り返しのつかない事故につながってしまうのです。
絶対に守ってほしい3つのこと
1. 泥酔して川に入らない
お酒を飲んだ状態での川遊びは、判断力を著しく低下させます。
楽しい雰囲気に流されがちですが、命に関わる危険行為です。
2. ライフジャケットを着用する
「浅い場所だから大丈夫」
そんな考えは捨ててください。
子供の命を守るために、必ずライフジャケットを着用させてあげてください。
バーベキューに夢中で子供を見ていない親は意外と多いです。
3. 川や海の危険性を甘く見ない
川や海は地形、水温、流れの変化など、見た目では分からない危険がたくさん潜んでいます。
「慣れているから大丈夫」という過信が最も危険です。
最後に伝えたいこと
水のレジャーは正しい知識と適切な装備があれば、安全に楽しむことができます。
でも、ほんの少しの油断が命取りになることも事実です。
これ以上犠牲者が増えませんように。